イブニングレクチャー
その他
2025年09月11日(木) 担当:小林 浩子 (講師)
Reference:
Title:
Experiences of diabetes stigma among adults with type 1 and type 2 diabetes: A multi-study, multi-country, secondary analysis
Author:
Elizabeth Holmes-Truscott
DATA:
Diabet Med . 2025 Aug;42(8):e70082.
Abstract:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40483539/
Discussion:

糖尿病スティグマとは、糖尿病を理由にネガティブに判断され、社会的アイデンティティが不当に損なわれることを指し、内在化すると自己管理やQOLに悪影響を及ぼす。過去の研究からT1DT2D成人の多くがスティグマを経験していることが報告されているが、国際比較は限られていた。本研究はこのギャップに対応し、DSASDiabetes Stigma Assessment Scale)を用いて6か国11研究(参加者9,700名)の二次分析を行った。その結果、T1D91%、T2D77%がスティグマを経験し、下位尺度で最も多いのは「非難と判断」であった。T1Dでは「アイデンティティ懸念」、T2Dでは「自己スティグマ」も高率に報告された。日本のT1D参加者の多くが、他国と比較して自己管理行動が周囲から『見られること』に不安を感じており、文化的背景が影響している可能性が示唆された。本研究は国際的な協力によるスティグマ対策の必要性を支持している

2025年07月24日(木) 担当:学生(5年) 石丸・伊従・仲西・益田・山崎
Reference:
Title:
A Glycemic Threshold Above Which the Improvement of β-Cell Function and Glycemia in Response to Insulin Therapy Is Amplified in Early Type 2 Diabetes: The Reversal of Glucotoxicity
Author:
Ravi Retnakaran
DATA:
Diabetes Care 2024;47(11):2017–2023
Abstract:
https://doi.org/10.2337/dc24-1375
Discussion:
2型糖尿病患者において、短期インスリン療法を行うことにより、糖毒性解除後のβ細胞の機能回復に対する血糖閾値が存在するかどうかを明らかにすることを目的とした。結果として3週間にわたる短期集中的インスリン療法は、β細胞機能(ISSI-2IGI/HOMA-IR)と血糖値(空腹時および2時間後))の改善をもたらした。本研究では、β細胞機能の改善効果の大きさが、ベースラインの空腹時血糖値と非線形の関係にあること、さらにその関係がある一定の閾値を超えると効果が増幅されることを明らかにした。ベースラインの空腹時血糖が9.3 mmol/L167mg/dL)以上であった患者で、β細胞機能および血糖値(空腹時・2時間値)の改善が、9.3 mmol/L未満の患者よりも明らかに大きく、糖毒性が回復したことを示唆する結果であった。
Category:
2型糖尿病その他
2025年07月17日(木) 担当: 上田 利奈(後期研修医)
Reference:
Title:
Alcohol Intake, Drinking Pattern, and Risk of Type 2 Diabetes in Three Prospective Cohorts of U.S. Women and Men
Author:
Xinyi Li
DATA:
Diabetes Care 2025;48(7):1189–1197
Abstract:
https://doi.org/10.2337/dc24-1902
Discussion:
本研究はNHS、NHSⅡ、HPFSの3つのコホートにおいて、総アルコール摂取量および飲酒パターンとT2DMとの関連を検討した。男性女性ともに飲酒者において、非飲酒者と比べてT2DMのリスクが有意に低かった。飲酒者におけるT2DMのリスク低下は飲酒量には依存せず、主に飲酒頻度によってもたらされた。
Category:
その他
2025年06月19日(木) 担当:竹田 聖一朗(初期研修医1年)
Reference:
Title:
Dotinurad Treatment for Patients With Hyperuricemia Complicating CKD
Author:
Katsuyuki Tanabe
DATA:
Volume 10, Issue 6, June 2025, Pages 1711-1720
Abstract:
https://doi.org/10.1016/j.ekir.2025.03.047
Discussion:
CKDステージG1〜G4の高尿酸血症患者におけるドチヌラド(商品名:ユリス)治療の有効性および安全性を、血清尿酸値の変化を指標として評価。     腎機能についても評価(eGFR、タンパク尿、アルブミン尿)。
主要評価項目であるCKDステージG3/G4の患者における尿酸値の低下が、ステージG1/G2の患者と比較して非劣性であるという仮説が検証された。目標尿酸値に到達した患者の割合はCKDステージごとに異なり、G2群では92%が到達したのに対しG4群では54%にとどまった。しかし、G3およびG4群の患者における血清尿酸値の減少率は、既報のフェブキソスタットやアロプリノールを用いた研究におけるCKDステージG3およびG4の患者で報告された、ベースラインから約3040%の減少率よりやや高い傾向がみられた。CKDステージG3およびG4の高尿酸血症患者における尿酸管理のための標準的な治療選択肢としてドチヌラドが期待できることが示唆された。

Category:
その他
2025年01月09日(木) 担当:金箱 勇太郎(助教)
Reference:
Title:
Cost-Effectiveness of a Collaborative Care Model Among Patients With Type 2 Diabetes and Depression in India
Author:
Karl M.F. Emmert-Fees
DATA:
Diabetes Care 2023;46:11–19
Abstract:
https://doi.org/10.2337/dc21-2533
Discussion:
IND​​EPENDENT 試験の結果を利用して追加の解析を行った。多職種の介入によって中等度
以上のうつ病を有する 2 型糖尿病患者の医療経済の削減について費用対効果が高いことが
発見された。また多職種介入によって、うつ病の症状改善も期待できることが分かった。
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