イブニングレクチャー
2024年06月13日(木) 担当:学生(5年) 木村・佐藤・高橋・松尾・民上
Reference:
Title:
Effects of Semaglutide on Chronic Kidney Disease in Patients with Type 2 Diabetes
Author:
Vlado Perkovic
DATA:
N Engl J Med 2024;391:109-121 VOL. 391 NO. 2
Abstract:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38785209/
Discussion:
慢性腎臓病を有する2型糖尿病患者において、セマグルチドが腎不全、心血管イベント、および死亡リスクを軽減させるのかを検討した。
3,533 人をセマグルチド群 1767 人、プラセボ群 1766 人にランダムに割り付けた。
主要アウトカムは、腎不全の発症(透析、移植、eGFR<15ml/min/1.7m 2 、eGFR 50 %の減少、腎・心血管系疾患による死亡とした。
事前に規定された確認的副次的アウトカムは、階層的に検証された。
追跡期間中央値は 3,4 年であった。
主要アウトカムイベントのリスクは、プラセボ群よりもセマグルチド群の方が 24 %低かった(初回イベント 331 例 vs 410 例;ハザード比、0.76;95 %信頼区間[CI]、0.66〜0.88;P=0.0003)。
セマグルチドは慢性腎臓病を有する2型糖尿病患者において、腎アウトカムと心血管疾患による死亡のリスクを低下させた。(ノボ ノルディスクが資金提供)
Category:
2型糖尿病
2024年06月06日(木) 担当:駒木 顕(初期研修医1年)
Reference:
Title:
Natural history of Type 2 diabetes in Indians : Time to Progression
Author:
K M Venkat Narayan
DATA:
Diabetes care (2024) 47(5) 858-863
Abstract:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38427346/
Discussion:
インド人は民族的に糖尿病の発症リスクが高いとされるが、糖尿病の発症の過程は不明である。
Centre for Cardiometabolic Risk Reduction(CARRS)に参加した者を対象とし、血糖経時的な推移を調べた。
インド人は耐糖能異常より空腹時血糖異常から 2 型糖尿病を発症する確率が高いが、耐糖能異常の群の方が糖尿病発症までの経過は早かった。
Category:
2型糖尿病その他
2024年05月30日(木) 担当:升田 寛子(八千代医療センター 初期研修医2年)
Reference:
Title:
Association of Continued Use of SGLT2 Inhibitors From the Ambulatory to Inpatient Setting With Hospital Outcomes in Patients With Diabetes: A Nationwide Cohort Study
Author:
Lakshmi G. Singh
DATA:
Diabetes Care 2024;47(6):933–940
Abstract:
https://doi.org/10.2337/dc23-1129
Discussion:
糖尿病の入院患者におけるSGLT2iの継続使用が、入院中の死亡率の有意な低下、AKIの増加なし、およびLOSの若干の短縮と関連していることを示唆している。この研究は、入院患者の高血糖を管理するために非インスリンベースの薬物療法の使用が役割を果たす可能性があるという文献に新たな知見を加えるものである。入院患者のSGLT2iの使用を調査する、さらに前向きで大規模なランダム化臨床試験が必要である。
2024年05月23日(木) 担当:西脇 さくら(初期研修医2年)
Reference:
Title:
Timing of Moderate to Vigorous Physical Activity, Mortality, Cardiovascular Disease, and Microvascular Disease in Adults With Obesity
Author:
Angelo Sabag
DATA:
Diabetes Care . 2024 May 1;47(5):890-897
Abstract:
https://doi.org/10.2337/dc23-2448
Discussion:
2 型糖尿病患者または 2 型糖尿病のリスクがある成人にとって、夕方の MVPA が健康に与える大きなメリットを強調しています。この研究の結果は、MVPA の総量を超えて、特に夕方の MVPA のタイミングが、他のタイミング ウィンドウと比較して一貫して死亡リスクが最も低いことと関連していることを強調しています。心血管代謝疾患の管理をターゲットとしたライフスタイル介入の潜在的な要因として MVPA のタイミングをさらに調査するには、今後の試験とデバイス ベースのコホート研究が必要ですが、入手可能な証拠は、夕方の MVPA が適切な治療戦略である可能性があることを示唆しています。
2024年04月25日(木) 担当:大栗 香子(初期研修医2年)
Reference:
Title:
Differential Impact of Obesity on the Risk of Diabetes Development in Two Age Groups: Analysis from the National Health Screening Program
Author:
Tae Kyung Yoo
DATA:
Diabetes Metab J 2023;47:846-858
Abstract:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37915188/
Discussion:
韓国の成人における肥満症と糖尿病発症のリスクの関連を調査した。
2009 年から 2014 年までに 40 歳、66 歳の韓国人について追跡調査を行った。
結果として全肥満と腹部肥満は年齢や性別に関係なく糖尿病のリスクを増加させる。
また糖尿病発症に対する全身肥満と腹部肥満の影響は年齢と性別によって異なっていた。
年齢や性別による肥満の影響の違いを確認するためには、今後の前向き研究が必要である。
Category:
2型糖尿病肥満
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