イブニングレクチャー
2024年08月29日(木) 担当:塩谷 晃一朗(初期研修医1年)
Reference:
Title:
Semaglutide and Cardiovascular Outcomes by Baseline HbA1c and Change in HbA1c in People With Overweight or Obesity but Without Diabetes in SELECT
Author:
Ildiko Lingvay
DATA:
Diabetes Care . 2024 Aug 1;47(8):1360-1369.
Abstract:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38907684/
Discussion:
GLP-1作動薬であるセマグルチドは2型糖尿病患者において心血管イベントを抑制する効果
が知られている。また糖尿病のない肥満を合併した患者に対してSELECT試験では心血管
イベントを20%抑制することが示された。
しかし、GLP-1作動薬が血糖改善以外の要素で心血管イベントを抑制するかは不明であっ
た。
SELECT試験において、セマグルチド 2.4㎎投与群とプラセボ群でHbA1cの数値
(①<5.7%、②5.7%~6.0%、③6.0%~6.5%の3群)、治療前後のHbA1cの変化量(①0.3%以上
の改善、②不変(0.3%以下の変化と定義)、③0.3%以上の悪化の3群)について心血管イ
ベントの再発をエンドポイントとしてCox比例ハザードモデルで検討した。
過体重および肥満で、心血管疾患の既往があるが糖尿病の既往がない患者において、セマ
グルチドによる心血管イベントリスクの低下は試験開始前のHbA1cに依存せず、治療期間
中のHbA1cの変化はセマグルチドによる心血管イベントリスクの低下に影響しなかった。
このことはセマグルチドは血糖低下作用とは別の作用で心血管イベントの発生を抑制して
いる可能性が示唆された。
Category:
2型糖尿病
2024年08月22日(木) 担当:林 佳苗(初期研修医1年)
Reference:
Title:
Personal light exposure patterns and incidence of type 2 diabetes: analysis of 13 million hours of light sensor data and 670,000 person-years of prospective observation
Author:
Daniel P Windred
DATA:
Lancet Reg Health Eur . 2024 Jun 5:42:100943.
Abstract:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39070751/
Discussion:
UKバイオバンクのコホートに参加している84790人の糖尿病と診断されていない患者に手
首の光センサーを1週間装着し、夜間の光への暴露と2型糖尿病の発症リスクについて検討
した。
追跡期間7.9±1.2年の経過中に1997人が2型糖尿病を発症した。解析では遺伝子的な糖尿病
のリスクや睡眠時間などのその他の糖尿病発生のリスク因子を調整しても夜間の光暴露と
2型糖尿病の発症には容量依存性のリスク相関がみられた。
夜間の光暴露を避けることは2型糖尿病の発症予防としては安価で実施できる有効な予防
策であることが示された。
Category:
2型糖尿病
2024年08月15日(木) 担当:石田 崇人 (後期研修医)
Reference:
Title:
Exercise-induced increase in muscle insulin sensitivity in men is amplified when assessed using a meal test
Author:
Christian T Voldstedlund
DATA:
Diabetologia . 2024 Jul;67(7):1386-1398
Abstract:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38662135/
Discussion:
 運動による筋肉のインスリン感受性の増大は、高インスリン正常血 糖クランプではなく食事負荷試験を用いた場合、これまで考えられて いたよりも大きいことが示され、インスリン抵抗性のある患者の運動意欲を高める可能性がある
Category:
運動療法
2024年08月08日(木) 担当:望月 翔太(助教)
Reference:
Title:
GLP-1 receptor agonists-SGLT-2 inhibitors combination therapy and cardiovascular events after acute myocardial infarction: an observational study in patients with type
Author:
Raffaele Marfella
DATA:
Cardiovasc Diabetol . 2024 Jan 6;23(1):10.
Abstract:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38184582/
Discussion:
MACEの発生率はSGLT-2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の両治療群と比較して併用療法群で低かった(HR = 0.154、95%CI 0.038-0.622、P = 0.009対GLP-1受容体作動薬、HR = 0.170、95%CI 0.046-0.633、P = 0.008対SGLT-2阻害薬)。併用群では、SGLT-2阻害薬およびGLP-1受容体作動薬と比較して、MSI>50%の患者の割合が高かった。
2024年08月01日(木) 担当:木本 智也 (後期研修医)
Reference:
Title:
Continuous Glucose Monitoring Profiles in Pregnancies With and Without Gestational Diabetes Mellitus Celeste
Author:
Celeste Durnwald
DATA:
Diabetes Care 2024;47(8):1333–1341
Abstract:
https://diabetesjournals.org/care/article/47/8/1333/154558/Continuous-Glucose-Monitoring-Profiles-in
Discussion:
CGMによりGDMを高精度に予測できると示されたため、GDMの早期スクリーニングにCGMが利用できる可能性がある
Category:
妊娠
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