イブニングレクチャー
コホート(観察)研究
2021年08月12日(木)
担当:馬場園 哲也(教授・講座主任)
Reference:
- Title:
- Prevalence and predictors of atrial fibrillation in Japanese patients with type 2 diabetes
- Author:
- DATA:
- Diabetology Int Published online: 16 May, 2021
- Abstract:
- https://link.springer.com/article/10.1007/s13340-021-00509-2
Discussion:
2004年から2005年までの間に当科を初診し心電図を記録された2型糖尿病患者1,650名における心房細動の有病率は4.4%であり,年齢・性調整後の合併リスクは日本人一般集団の約3.5倍であった.心房細動の独立した予測因子は高齢,男性,高血圧,血小板数の減少であった.
2021年06月24日(木)
担当:阿部 怜(初期研修医 2 年生)
Reference:
- Title:
- Associations Between Preoperative Glucose and Hemoglobin A1c Level and Myocardial Injury After Noncardiac Surgery
- Author:
- DATA:
- J Am Heart Assoc . 2021 Apr 6;10(7):e019216. doi: 10.1161/JAHA.120.019216. Epub 2021 Mar 17.
- Abstract:
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33728934/
Discussion:
<背景>
術前の高血糖は術後経過に悪影響を及ぼすとされている.術前の一時的な高血糖と、HbA1c高値の慢性高血糖群で非心臓手術後の心筋障害(MINS:Myocardial Injury After Noncardiac Surgery)に与える影響について調査することを目的とした.
<方法>
Samsung Medical Centerにおいて2010年から2019年の間に非心臓手術を受け、手術前後30日以内にトロポニンIを測定した患者12,304名を対象とした(除外:18歳未満、術後トロポニン未測定、MINS以前に心臓マッサージ施行、術前血糖データ無).
術後経過指標として、MINSの発生と術後30日以内の死亡を①術前の一時的な高血糖と、②HbA1c高値の慢性高血糖群に分け調査.
<結果>
①術前高血糖による検討では2652人(正常群1553人(18.7%)/高血糖群1099人(27.6%))で術後MINSを起こした.30日以内の死亡は370人(正常群166人(2.0%)/高血糖群204人(5.1%))であった.
②慢性高血糖による検討ではHbA1c6.5%≦群470人(25.4%)、HbA1c6.5%>群537人(21.3%)で術後MINSを起こした.30日以内の死亡はHbA1c6.5%≦群57人(3.1%)、HbA1c6.5%>群64人(2.5%)であった.
<結論>術前高血糖は、MINS・30日以内の死亡率を増加させたが、HbA1c高値はMINSおよび30日以内の死亡率には影響を及ぼさなかった.
2021年05月27日(木)
担当:中里 節子(初期研修医)
Reference:
- Title:
- Time in Range in Relation to All-Cause and Cardiovascular Mortality in Patients With Type 2 Diabetes: A Prospective Cohort Study
- Author:
- DATA:
- Diabetes Care . 2021 Feb;44(2):549-555. doi: 10.2337/dc20-1862. Epub 2020 Oct 23.
- Abstract:
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33097560/
Discussion:
2型糖尿病患者のTIR達成率低下と全死亡率及びCVDによる死亡率の増加に関連があることが示された。
2021年04月08日(木)
担当:馬場園 哲也(教授・講座主任)
Reference:
- Title:
- Cardiovascular and renal disease burden in type 1 compared with type 2 diabetes: A two-country nationwide observational study
- Author:
- DATA:
- Diabetes Care 44:1211-1218, 2021
- Abstract:
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33653822/
Discussion:
スウェーデンとノルウェーの全人口を対象としたコホート研究の結果,成人T1D患者は、T2D患者と比較して,全年齢で心不全およびCKD,中高年で心筋梗塞および全死因、若年で脳卒中のリスクが高かった.
2020年11月04日(水)
担当:齊藤大幹(初期研修医)
Reference:
- Title:
- Early Outcomes From the English National Health Service Diabetes Prevention Programme
- Author:
- DATA:
- Diabetes Care 2020;43:152–160 doi.org/10.2337/dc19-1425
- Abstract:
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31719054/
Discussion:
参加者:英国内の2016年6月から過去12ヵ月以内にNDH(HbA1cが6.0~6.4%、空腹時血糖100~125 ㎎/dL)と診断された患者324699人。2016年6月のプログラム開始から2018年12月末まで最低9か月間、計16時間の対面面談を通じて運動、食事、体重減少についての指導を行い体重とHbA1cの推移を評価した。
英国の境界型糖尿病の人々が行動支援プログラムに少なくとも1つ以上の介入プログラムに参加することによって体重とHbA1cの減少を得られた。また、より多くのセッションに参加した人ほど大きな効果を得た。 NDH患者に対して食事療法や運動療法などの介入を行うことで糖尿病発症を予防できる。
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コホート(観察)研究