モーニングレクチャー
2015年03月20日(金) 担当:豊永愛子(後期研修医)
Reference:
Title:
Higher dietary salt intake is associated with microalbuminuria, but not with retinopathy in individuals with type 1 diabetes: the EURODIAB Prospective Complications Study.
Author:
Engelen L
DATA:
Diabetologia. 2014 Nov;57(11):2315-23. doi: 10.1007/s00125-014-3367-9. Epub 2014 Aug 30.
Abstract:
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25172228
Discussion:
1型糖尿病において塩分摂取量高値は、特にoverweightの症例で微量アルブミン尿のリスクファクターとなり、細小血管障害の進展を防ぐもしくは遅らせるには、塩分摂取に関する栄養指導が重要となるかもしれない。
細小血管障害進展に対する塩分摂取の影響を明らかにするため、さらなる前向き調査が必要と考えられた。
Category:
2015年03月19日(木) 担当:亀田裕介(助教)
Reference:
Title:
Aflibercept, Bevacizumab, or Ranibizumab for Diabetic Macular Edema.
Author:
The Diabetic Retinopathy Clinical Research Network.
DATA:
N Engl J Med. 2015 Feb 18. [Epub ahead of print]
Abstract:
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25692915
Discussion:
抗VEGF製剤であるアフリベルセプト、ラニビズマブ、ベバシズマブの硝子体注射は糖尿病黄斑浮腫に対して一定の視力改善効果を認める一方で、視力不良例に対してはアフリベルセプトが他の2剤よりも視力改善の点において有効である可能性が示唆された。
Category:
2015年03月18日(水) 担当:市村靖彦(後期研修医)
Reference:
Title:
Outcomes of pregnancy after bariatric surgery.
Author:
Johansson K
DATA:
N Engl J Med. 2015 Feb 26;372(9):814-24. doi: 10.1056/NEJMoa1405789.
Abstract:
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25714159
Discussion:
肥満手術は妊娠糖尿病と胎児過剰発育のリスク低下と関連するが、一方で妊娠期間の短縮、SGAのリスク上昇との関連が認められ、児の死亡率上昇に関連する可能性も認められた。
SGAのリスク上昇に関しては、肥満手術後、妊娠中も継続して体重が減少し、それが児の栄養状態に影響を及ぼしていた可能性が推測された。
Category:
2015年03月17日(火) 担当:砂金知里(後期研修医)
Reference:
Title:
Blood glucose concentration and risk of pancreatic cancer: systematic review and dose-response meta-analysis.
Author:
Liao WC
DATA:
BMJ. 2015 Jan 2;349:g7371. doi: 10.1136/bmj.g7371.
Abstract:
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25556126
Discussion:
空腹時血糖と膵癌羅患の間には用量反応関係を認め、空腹時血糖が0.56mml/L(=10mg/dl)増加するごとに、膵癌羅患率比において14%の増加と関連した。
この関連は前糖尿病状態の段階から、同様に認めた。
前糖尿病状態の段階から積極的な介入を行うことは膵癌の予防という観点でも有効な戦略となりうる可能性が示唆された。
Category:
2015年03月16日(月) 担当:内潟安子(主任教授)
Reference:
Title:
Gout and the risk of Alzheimer's disease: a population-based, BMI-matched cohort study.
Author:
Lu N
DATA:
Ann Rheum Dis. 2015 Mar 4. pii: annrheumdis-2014-206917. doi: 10.1136/annrheumdis-2014-206917. [Epub ahead of print]
Abstract:
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25739830
Discussion:
 高尿酸血症(尿酸は血漿中の抗酸化能の50%以上を担うといわれる)があるとParkinson病の発症抑制されることが報告されたので、高尿酸血症とアルツハイマー病との関係を、英国の一般医の電子カルテデータベースを用いて調査した研究である。痛風の定義を痛風の診断名があるか痛風薬が処方有りとして、痛風群と非痛風群の5年(中央値)を前向きにアルツハイマー病の発症の有無を調査したところ、痛風群のアルツハイマー病へのリスクが24%減少したとの報告である。これは血漿中の尿酸値自体との関連がわからない報告なので、これ以上は推測の域を出ないが、薬内服患者も入れての調査だから、尿酸値は正常域に入っている患者さんも多いと思われる。となれば、高尿酸血症を発症しやすい体質が、アルツハイマー病やParkinson病を抑制しているのかもしれない。とすると、メタボリックシンドロームなどで高尿酸血症をきたした場合を考えると、自然に体内の抗酸化能を高めることがおこっているのかもしれないと推測もできうる。
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