イブニングレクチャー
2025年08月07日(木) 担当:福田 舞(初期研修医1年)
Reference:
Title:
Capillary Ketone Level and Future Ketoacidosis Risk in Patients With Type 1 Diabetes Using Sodium-Glucose Cotransporter Inhibitors
Author:
Priya Bapat
DATA:
Diabetes Care 2025;48(6):1016–1021
Abstract:
https://doi.org/10.2337/dc25-0125
Discussion:
1型糖尿病におけるエンパグリフロジンの大規模臨床試験において、日常診療のルーチンでの血中ケトン体検査から、将来のDKAを予測できるかを明らかにすることを目的とした。1型糖尿病患者において、SGLT2阻害薬使用者の日常診療の最大ケトン体値0.8mmol/L以上である場合、翌月のDKAまたは重症ケトーシス発症リスクが3倍以上になることが明らかとなった。定期測定でケトン体値が閾値を超えた場合には、インスリン量の調整や教育入院のなどの介入を促す契機となり、後1カ月間にDKAのリスクが高い患者を同定する有望な戦略となり得る。
Category:
1型糖尿病
2025年07月31日(木) 担当:本多 亜紀(初期研修医1年)
Reference:
Title:
Associations between the timing of 24 h physical activity and diabetes mellitus: results from a nationally representative sample of the US population
Author:
Qian Xiao
DATA:
DOI: 10.1007/s00125-025-06368-9
Abstract:
https://link.springer.com/article/10.1007/s00125-025-06368-9
Discussion:
 身体活動の「時間帯」はその代謝効果を調節する可能性があり、運動のタイミングが糖尿病リスクに影響することを示唆している。
2025年07月24日(木) 担当:学生(5年) 石丸・伊従・仲西・益田・山崎
Reference:
Title:
A Glycemic Threshold Above Which the Improvement of β-Cell Function and Glycemia in Response to Insulin Therapy Is Amplified in Early Type 2 Diabetes: The Reversal of Glucotoxicity
Author:
Ravi Retnakaran
DATA:
Diabetes Care 2024;47(11):2017–2023
Abstract:
https://doi.org/10.2337/dc24-1375
Discussion:
2型糖尿病患者において、短期インスリン療法を行うことにより、糖毒性解除後のβ細胞の機能回復に対する血糖閾値が存在するかどうかを明らかにすることを目的とした。結果として3週間にわたる短期集中的インスリン療法は、β細胞機能(ISSI-2IGI/HOMA-IR)と血糖値(空腹時および2時間後))の改善をもたらした。本研究では、β細胞機能の改善効果の大きさが、ベースラインの空腹時血糖値と非線形の関係にあること、さらにその関係がある一定の閾値を超えると効果が増幅されることを明らかにした。ベースラインの空腹時血糖が9.3 mmol/L167mg/dL)以上であった患者で、β細胞機能および血糖値(空腹時・2時間値)の改善が、9.3 mmol/L未満の患者よりも明らかに大きく、糖毒性が回復したことを示唆する結果であった。
Category:
2型糖尿病その他
2025年07月17日(木) 担当: 上田 利奈(後期研修医)
Reference:
Title:
Alcohol Intake, Drinking Pattern, and Risk of Type 2 Diabetes in Three Prospective Cohorts of U.S. Women and Men
Author:
Xinyi Li
DATA:
Diabetes Care 2025;48(7):1189–1197
Abstract:
https://doi.org/10.2337/dc24-1902
Discussion:
本研究はNHS、NHSⅡ、HPFSの3つのコホートにおいて、総アルコール摂取量および飲酒パターンとT2DMとの関連を検討した。男性女性ともに飲酒者において、非飲酒者と比べてT2DMのリスクが有意に低かった。飲酒者におけるT2DMのリスク低下は飲酒量には依存せず、主に飲酒頻度によってもたらされた。
Category:
その他
2025年06月26日(木) 担当:加藤 奈那子(初期研修医2年)
Reference:
Title:
Real-Time AI-Assisted Insulin Titration System for Glucose Control in Patients With Type 2 Diabetes A Randomized Clinical Trial
Author:
Zhen Ying
DATA:
doi:10.1001/jamanetworkopen.2025.8910
Abstract:
jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2833619
Discussion:
本研究はインスリン治療の最適化を目的としたAIベースの臨床意思決定支援システム(iNCDSS:intelligence-based insulin clinical decision support system)の2型糖尿病患者への効果と安全性を検討した
2型糖尿病入院患者において、iNCDSSは内分泌専門医による標準的なインスリン療法と比較して5日の血糖コントロールでTIR iNCDSS群76.4%と医師群73.6%で非劣勢を示した。iNCDSSは安全かつ有効にインスリン投与量の調節を行うことが確認された。今後より長期的で広範な症例に対し応用可能か評価するため、追加の研究が必要である
Category:
2型糖尿病
カテゴリー別アーカイブ
月別アーカイブ