2015年12月 女子医大ヤングの会Xmas会の報告
2016年03月01日
 去る2015年12月12日土曜日15時から阿佐ヶ谷の新東京会館で東京女子医大糖尿病センターヤングの会のクリスマス会が行われました。
 近年、クリスマス会は講演会で勉強した後に懇親会という流れでしたが、今回は初めてグループディスカッションをとり入れてみました。

◇講演会について
 プロクラム最初の講演の演者は、東京女子医大糖尿病センター准教授馬場園哲也先生でした。テーマは「糖尿病の移植治療の現状」。
 先生は糖尿病センターで腎グループのトップとして、糖尿病腎症や透析患者さんの管理、糖尿病患者さんの腎、膵の移植医療に携わってこられました。まず、移植医療の一つとして腎移植についてのお話をされました。死体腎、生体腎移植療があり、日本では生体腎移植も増加傾向である現状、そしてその成績を日本全国、女子医大、そして海外での事情も交えてお話しされました。
 次は、1型糖尿病の根治療法の一つとして、膵移植医療についてお話しされました。膵移植には、膵腎同時移植、膵単独移植、膵島移植、再生医療の可能性についての話題でした。膵移植の効果と日本の待機患者さんの現状、重症無自覚低血糖で苦しむ患者さんの実情などの問題点を提示され、膵移植はどうあるべきかという未来像をお話しされました。参加者は皆さん熱心に聴いていらっしゃいました。アンケート回答でも、95%以上の患者さんが、勉強になった、知らかなったことが判った、もっと聴きたかったと回答され、大変有意気な時間であったと感じられました。

◇グループディスカッションについて
 今回Xmas会としては初めての試みとして、グループディスカッションを行いました。血糖コントロール、合併症、女性だけのトーク、家族、食事、ポンプと7つのテーマで、各グループ10人前後でディスカッションが始まりました。普段疑問に思っている事や、自分自身の体験した事、こんな時にはどうしている?、こんなやり方はどうだろう等、それぞれのグループで会話が盛り上がり、時間はあっという間に過ぎていきました。
 終了後、各グループでどんな事が話し合われたか発表する時間がなかったため、グループに入って戴いた書記の方に、内容を構造紙に記入していただき、次の懇親会中に参加者皆さんに見られるように出来たのは、大変良かったと思います。それぞれのグループで話し合ったことを参加者の皆さんが共有でき、この企画はとてもよい評価をいただきました。

◇懇親会について
 懇親会は話題別と年代での班分けをしたグループディスカッションが功を奏し、仲良くなった人同士のグループが自然と集まり、和気藹々とした雰囲気で始まりました。参加者同士が仲良くなるためのゲームなどは、今回は設けなかったものの、とても温かい雰囲気でした。寄付をいただいた患者仲間の100歳になるお祖母様が長年かけて編まれた手編みマフラー争奪じゃんけん大会が、お楽しみの飛び込みサプライズ企画としてとても盛り上がりました。ブッフェスタイルの食事を楽しみにしている参加者も多いのですが、豊富なメニューで美味しく、お酒も程よく会話を弾ませる妙薬となりました。また、毎年好評のケーキバイキングはお酒を飲まない参加者が多いこともあり、今年も大人気でした。この会には、毎年参加してくださる方々(ベテランさんも含め)だけでなく、毎年新しく参加される患者さんも多くいらっしゃいます。本会で今まで知らなかった情報が得られたり、皆さんで考えたりと、それぞれに何かを得て満足して終わられました。単なる飲み会ではなく、医療関係者と患者の枠組みを超え人と人として話し合う事で、お互いを満足させる会となっているようです。次はスタッフになりたい~、という声が多かったのも嬉しいことでした。お褒めの言葉も、反省点もありですが、今後も参加される方々の笑顔を目標に、新しい企画を盛り込んで続けていきたいと思います。

                                                
文責 ヤングの会幹事代表

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